コントラクト・ブリッジいろは歌留多

 コントラクトブリッジというトランプゲームを御存じの方も多いと思う。ヨーロッパでは最もポピュラーなカードゲームのようだ。私が勤務していた通産省(現在の経済産業省)では海外勤務の機会も多く、海外勤務経験者には、ブリッジに通じた人が多かった。私の場合、たまたま海外勤務の経験がなかったのだが(私の通産省同期の事務官18人のうち、海外勤務の経験がないのは、私と堺屋太一氏の二人だけ)、知人に誘われて見よう見真似で若い頃にブリッジをはじめた。
 経済産業省にはブリッジクラブというサークルがあり、年に3〜4回大会を開いている。もっとも、最近では現役の参加者はほとんどなく、実情はOBのサークルになってしまったのは寂しいことだ。レジャーの多様化により海外勤務者がブリッジを覚える機会が減ったのか、あるいは仕事が忙しくてそれどころではなくなったのか、それとも若い人にとっては、OBに混じって遊ぶのは気が進まないのか・・・いろいろな原因があるのだろうが、それはそれとして、私の楽しみの一つである。
 そのコントラクトブリッジの「いろは歌留多」を以前作ったことがあるので、一部手直しして御披露してみたい。今月下旬にもその大会があるので、その機会にメンバー各位にも御披露してみようかと思っている。(このゲームを全く御存じない方にとっては、チンプンカンプンの内容なのだろうが・・・・。)

ブリッジいろは歌留多

<い>言ったばかりに苦労する    <ろ>論よりスラム
<は>半ヅキ怪我のもと       <に>逃がしたスラムは大きい
<ほ>欲しいカードは敵のもの    <へ>変則ビッドは相方泣かせ
<と>取らぬのも芸のうち      <ち>ちりも積もればゲームとなる
<り>リダブってフォーダウン    <ぬ>抜けたキングが下手(しもて)にござる
<る>類が友呼ぶ昼休み       <を>男なりゃとてやけダブル
<わ>分かれ悪けりゃ思わぬダウン  <か>勝手知ったる敵の癖
<よ>弱気のビッドでゲームを逃す  <た>ダックし過ぎて作られる
<れ>「れば」「たら」も腕のうち   <そ>損を承知のプリエンティブ
<つ>ツービッドをパスされる    <ね>寝た子を起こす無理オープン
<な>泣く子も黙るクロスラフ    <ら>ラフした積りがオーバーカット
<む>無理筋にダブル        <う>腕とツキとは紙一重
<ゐ>猪武者で傷ひろげ       <の>残り物エスタブらず
<お>俺が俺がは怪我のもと     <く>苦もなくできたはずなのに
<や>やけダブルにリダブル     <ま>まさかのボイド
<け>怪我の功名ダミーに五枚    <ふ>フィネスが効いてもワンダウン
<こ>今度こそはと神頼み      <え>エスタブったに気が付かず
<て>出なけりゃ良かった十三点   <あ>後で気が付く奇手妙手
<さ>酒を注ぐのはダミーの仕事   <き>切らずに得するディスカード
<ゆ>夢かうつつか三十点      <め>めったにないぞスラムのチャンス
<み>見えた積りがノーエントリー  <し>死んでたはずのカードが活きる
<ゑ>笑顔を抑えて低く出る     <ひ>開いたダミーに裏切られ
<も>もののはずみでフォーダウン  <せ>せぬよりましの三段引き
<す>捨てたスーツはエスタブリ   <京>今日の夢優勝の夢