2015-01-01から1年間の記事一覧

似非百人一首・後の祭

似非百人一首・あとの祭 昨日12月6日のブログに、「題詠100首・似非百人一首」を載せた。結構苦労もしたが、先が見えない中で、何が出て来るかと思いつつの楽しい作業でもあった。皆様へのお詫びや釈明などは、3日のブログに書いているので、その繰返…

題詠100首・似非百人一首

題詠100首・似非百人一首 001:呼(映子) 思い出を呼び出してみるあのころの畳のにおい暮れてゆく音 002:急(梅田啓子) 縁側にひなたぼっこのおばあちゃん 急須をみてたら会いたくなった 003:要(睡蓮。) 要点をまとめきれない幼さが言葉を増…

題詠100首百人一首前夜祭

題詠100首・百人一首前夜祭(又は前々夜祭又は前々々夜祭) この1年間、題詠100首の勝手な選歌を続けて参りましたが、それを土台にしてこれまで同様百人一首を作る積りだということは、既に申し上げた通りです。発端は2005年ですから、今年で11…

題詠100首選歌集(その28・最終版)

選歌集・その28(最終版=落ち穂拾い) 001:呼(125〜137) (太田青磁)吾の名を呼ばれたようで振り向けば見渡す限り一面の海 (わんこ山田)仕事中ですね出るはずないことと呼び出し音がちいさくうずく 002:急(115〜132) (藻上旅人)急ぐの…

題詠100首選歌集(その27)

これがまとまった選歌集の最後なのだが、まだ積み残しがあり、落ち穂拾いの掲載は明日に回すことにしたい。 選歌集・その27037:療(51〜77) (ドルチシマ・ミア・ヴィタ) がん治療否定の本を借り出づる図書館のそとふりみふらずみ (たえなかすず)…

題詠100首選歌集(その24・25・26)

いよいよ最終日である。例年よりかなり投稿数が少ないが、それでもここ数日はかなりのペースに上り、今日あたり、もう一度選歌集を載せることになるかも知れない。→その25とその26を追加した。 それにしても、この数では、恒例の百人一首を作るにはかな…

題詠100首選歌集(その23)

選歌集・その23 005:中心(95〜119) (廣珍堂)ラーメンの中心にあるナルトへと麺が渦巻く大衆食堂 (青山みのり)授業中心のなかで唐突に糸のほどけてゆく音がする 010:玉(86〜110) (さくら♪)お揃いのリュックで揺れるトンボ玉夕焼け空を…

題詠100首選歌集(その22)

選歌集・その22 006:婦(95〜119) (kei)暗雲はただ少しずつ晴れてゆく夫婦茶碗は同じ大きさ (美裕)婦人科の重い扉を開ける日の空の青さにただ立ち尽くす (杜崎アオ)はつなつの妊婦ははるか海をもつ円周率の永遠ほどの 014:込(76〜100)…

題詠100首選歌集(その21)

選歌集・その21 032:昏(51〜75) (海)山際にカラスの群れは吸い込まれ空に大地の溶ける黄昏 (睡蓮。)どうするのこの完璧な秋晴れを持て余すまま黄昏になる (杜崎アオ)きのうよりきみがとおいね抱擁を昏い川だと思って渡る 061:宗(26〜51)…

題詠100首選歌集(その20)

選歌集・その20 017:画面 (62〜86) (RussianBlue)録画したあの日の君の微笑みが画面に滲む孤独な夕べ (さくら♪)青空を光る画面に変える夏 虹の向こうで白が弾ける (鮎美)爛漫の桜花の下にも俯きてちひさき画面に囚はれてをり 019:靴(59〜83) …

題詠100首選歌集(その19)

この催しの締め切りも、後10日近くに迫った。どうも応募作が伸びない。現在の完走者が33名で、この分だと恒例の百人一首を作るのには難渋しそうだ。締め切ってみないと判らない話ではあるが、ひょっとしたら、今年は百人一首の選定は諦めざるを得ないか…

人は一億分の一ではない

一億総活躍担当大臣が誕生し、一億総活躍会議や事務局も動き出すようだ。何をやるのか良く判らないとか、既存の組織との関係とか、疑問だらけのスタートだが、より基本的な疑問がある。それは、「一億」という言葉であり、その背後にある発想である。 「一億…

題詠100首選歌集(その18)

選歌集・その18001:呼(100〜124) (佐藤紀子)「おかあさ〜ん」と呼んで泣きゐしをさな児が今父としてがつしりと立つ (金井二六時中)さんづけが呼び捨てになりママになり一周まわって「まりさん」へ戻る (藻上旅人)人づてに訊いた電話で呼び出…

題詠100首選歌集(その17)

選歌集・その17003:要(86〜110) (美亜)ありふれた言葉は要らず手を繋ぎ月を見上げる程の距離感 (廣珍堂)京都なる街の要の神泉苑買ひ物帰りの主婦通り過ぐ 043:旧(26〜50) (文乃)旧式の炊飯器一つ貰い受け一人暮らしの始まりとなる (有…

題詠100首選歌集・その16

選歌集・その16084:錦(1〜25) (映子)官軍の御旗舞うたと言い伝うわが町の名は錦町なり (しま・しましま)夕焼けが雲を錦に染め上げて 今日のこと全部うそだつたんだ (はこべ)きみと行く錦帯橋の曲線が昨夜の怒りをやさしく撫でる (原田 町)錦町…