2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

題詠2012選歌集(その19)

選歌集・その19 011:揃(102〜126) (ひぐらしひなつ)不揃いなこころを揺らしついてゆく石段ひとつひとつ数えて (廣田)かき鳴らすリフの残響揃うとき桜舞い散る軽音楽室 (青野ことり)前髪をぱつり揃えた帰り道 微熱 重たくみえる青空 (磯野カ…

題詠2012選歌集(その18)

選歌集・その18010:カード(106〜130) なし 016:力(79〜103) なし 017:従(77〜101) (五十嵐きよみ)従順という花言葉もてあます桔梗の気分でため息をつく (梅田啓子) 冷えしるき太極拳の教室に手に従いて足を踏みだす 018:希(7…

題詠2012選歌集(その17)

選歌集・その17 007:驚(112〜136) (希) 驚かせてごめんね急に決まったの明日から春を迎えることが (佐藤紀子)驚きはこと過ぎし後襲ひ来ぬ 家をゆがめて地のゆれし午後 (くろかわさらさ)驚いたような目をする君がいてくずれはじめるポトフの野菜 …

大飯原発と大阪市

一昨日のこのブログに橋下批判の小論を転載したが、その補足を多少しておきたい。それは、橋下大阪市長に対する過大評価とでも呼ぶべきものの一例である。 大飯原発の再稼働につき、政府は、地元自治体に加え、関西電力の大株主たる大阪市の理解も求めようと…

題詠2012選歌集(その16)

選歌集・その16 023:必(55〜80) (酒井景二朗) 必讀書の塔の隙間に折れ曲がり微光の中で怠けてゐる春 (五十嵐きよみ)幸せと言うとき必ずくぐもってしまう「あ」の字の分だけ不安 024:玩(52〜77) (希) 失っていいものだけを閉じ込めた玩具箱…

ハシズムの恐怖(スペース・マガジン4月号)

例によって、スペース・マガジン(日立市で刊行されているタウン誌)からの転載である。 [愚想管見] ハシズムの恐怖 西中眞二郎 橋下大阪市長は、いよいよ意気軒昂のようだ。「船中八策」を発表し、政治塾をスタートさせ、次回の国政選挙には維新の会から…

題詠2012選歌集(その15)

選歌集・その15 002:隣(135〜159) (希) 隣家にも灯りがともる頃だろう暮れゆくまちにカーテンを引く (黒崎聡美) それぞれの領域保ち隣りあうかろやかに笑むファッション雑誌 (佐藤紀子) 隣よりうちの芝生を気にせよと子に言ひ孫に言ひ自分にも…