2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

題詠100首選歌集(その34&35)

いよいよ最終日。さすがにかなりペースが上がっている。今日もう1組くらいは選歌集ができそうだが、あるいはくたびれて明日に回すかも知れない。→→夜になって結局もう1組まとまったので、「その35」として、載せることにした。どうせ今日中に完成させるこ…

題詠100首選歌集(その33)

選歌集・その33 003:育(133〜158) (山本左足)僕たちは勝手に育ってきたんだと思う夜更けのマクドナルドで 004:瓶(127〜152) (まる)自家製のピクルスの瓶暗がりに蓋の開く日をひっそりと待つ (青山みのり) 念入りに瓶の支度をととの…

題詠100首選歌集(その32)

選歌集・その32 007:快(117〜142) (鮎美)あのやうな母の遺伝子継ぐ顔をからだのうへに掲ぐる不快 (まる)砂糖壺に入りし蟻の底知れぬ快楽(けらく)を思(も)えば身の慄きぬ (ゆき) 午後九時の新快速の窓硝子呪術師めける女がうつる (ワンコ…

題詠100首選歌集(その31)

選歌集・その31 008:原(117〜143) (鮎美) 金平糖ひとつぶひとつぶ置くやうに原稿用紙を埋めてゆく子よ 009:いずれ(112〜136) (まる)またいずれ会うかもしれず穏やかに別れし夜の月まどかなり (星宮 萩)十年の 月日を隔て 会う友と 別…

題詠100首選歌集(その30)

選歌集・その30 029:スープ(76〜100) (土乃児)母からの荷物にいつも入ってたキャンベルスープの缶と板チョコ (柏井なつ)遠くても一人で生きていけるでしょお湯で溶かせばスープは出来る (小倉るい)徹夜明けインスタントのスープからただよう…

題詠100首選歌集(その29)

締切の今月末も近付いた。投稿数が伸び悩んでいるので、恒例の百人一首がうまくできるかどうか、若干心もとないのだが、去年も何とかなったので、今年も無責任で勝手な試みに取り組んでみたいと思っている。いまとなっては、参加者の皆様のご健走を期待する…

解散・総選挙の狙いは何か

先日朝日新聞の「声」に投稿したのだが、同じような趣旨の投稿がその後いくつか載ってしまったし、社説にも同じようなものが掲載されたので、これから載ることもあるまいと思い、微調整した上でこのブログに掲載することにした。なお、これまでは、そのような…

題詠100首選歌集(その28)

選歌集・その28 006:員(118〜142) (ゆき) 非情なるブザーの鳴りてわたくしは定員といふ枠をはみだす (青山みのり) いずこにも人員整理の波は寄せ月より下り来しかぐや姫 053:藍(51〜75) (佐藤紀子)幾重にも重なり合へる山並みの遠きは…

題詠100首選歌集(その27)

選歌集・その27 023:保(77〜101) (さくら♪)書架越しに見つめる視線隠すため探す振りした宇津保物語 (三船真智子)えぐられた傷の深さに気づかずに静かに横になる保健室 (柏井なつ)保護しないメールが消える音がする夜は浄化の天使の時間 024:維(…

題詠100首選歌集(その26)

選歌集・その26 022:関東(76〜100) (御糸さち)関東の悪口を言う人といて束の間わたし弁護士となる (こと葉)関東は来週かもと台風の進路気になる予報円あり (三船真智子)その昔なじめなかった関東も埼玉県は君の住む町 025:がっかり(76〜1…

題詠100首選歌集(その25)

選歌集・その25 018:援(76〜100) (こと葉)応援は「あまり頑張らないでね」と友の言葉のやさしい音色 (長月ミカ)救援で見知らぬ人のもとへゆく君の防災グッズは買わぬ 019:妹(76〜100) (まる)病める子に水をふふませ妹に雪取りて来し賢治…

地方創生の阻害要因(スペース・マガジン11月号)

例によって、スペース・マガジン(日立市で刊行されているタウン誌)からの転載である。 [愚想管見] 地方創生の阻害要因 西中眞二郎 我が国を巡る重要課題はいろいろあるが、長期的視点から見た最大の構造的問題は、少子高齢化と人口減少だろう。そして、そ…

題詠100首選歌集(その24)

選歌集・その24005:返事 (117〜142) (まる)「返事不要」と書き来る人の小心に戸惑いつつもメールを返す 016:捜(80〜104) (こと葉)伝えたき言葉を捜す今はまだ心の秋の梢の辺り (槐)連絡の時間過ごせる旅の駅待合室にただ二人きり (さく…