2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧

題詠100首選歌集(その33)

選歌集・その33 009:寒(185〜209) (希) 寒色のつばさを広げ会いにいく雲とため息多めの夜に (詩月めぐ)梅雨寒の午後はあなたを思い出すジャスミンティーの香り切なく (冬鳥) スプーンをさしいれるとき寒天の底はかすかな鈍色(にびいろ)の空 …

題詠100首選歌集(その32)

選歌集・その32 013:故(153〜177) (久哲)新緑をまぶたにふくむ君といて等身大の我故の空 (ぱぴこ) 故郷の話をしよう春風を古い決意にはらませながら (佐藤紀子)「故」の文字が母の名前につけられて短歌雑誌に遺歌が載りたり 014:残(154〜…

題詠100首選歌集(その31)

選歌集・その31 004:まさか(208〜232) (冬鳥)たまさかに流れつくべきいずれかの岸あり 遠い遠い朝焼け 012:堅(154〜180) (内田かおり) 陽を受けて仄かに温き土くれのひとつところにある堅さあり (ワンコ山田) 頑なに会わないわけを叩…

冷静・率直な議論を(スペース・マガジン6月号)

例によって、スペース・マガジン(日立市で刊行されているタウン誌)からの転載である。 [愚想管見] 冷静・率直な議論を 西中眞二郎 福島原発事故の損害賠償のシステムの原案が固まって来たようだ。論点の一つは、これが原子力損害賠償法上の「異常に巨大な…

題詠100首選歌集(その30)

選歌集・その30 005:姿(188〜212) (史緒)じゃあまたね やさしい嘘のさよならに後ろ姿で気づく改札 (宮田ふゆこ)いつもより姿勢ただして仰ぎ見た桜が北に届いて五月 (ワンコ山田) 着心地のいい子でいるか姿見の中の胸から透けてゆく初夏 (こ…

首都圏への集中の加速(平成22年国勢調査・その1)

首都圏への集中の加速(平成22年国勢調査の概要・その1) 2月25日付けのブログでちょっと触れたように、昨年10月1日現在で行われた平成22年度調査の速報値が同日公表された。国勢調査データの整理や分析は私の最大の道楽であり、そのサワリ中のサ…

料金転嫁は不当とは限らない(朝日新聞「声」)

昨日の朝日新聞「声」(東京本社版)に私の投稿が掲載されたので、ご披露する。なお、掲載されたものは、タイトルを含め多少変わっているが、ここでは投稿した原文のままで掲載する。 料金転嫁は不当とは限らない 東京都練馬区 西中眞二郎 73歳 無職 福島…