2014-01-01から1年間の記事一覧

ことばの二極分解(スペース・マガジン12月号)

例によって、スペース・マガジン(日立市で刊行されているタウン誌)からの転載である。なお、本文末尾にも書いているように、今月号で寄稿を終わりにしようと思っている。 これで私見を御披露する場が一応なくなったので、これからはこのブログを中心に物書…

題詠100首・百人一首「あとの祭」

昨日12月5日のブログに、「題詠100首・百人一首」を載せた。結構苦労もしたが、先が見えない中で、何が出て来るかと思いつつの楽しい作業でもあった。皆様へのお詫びや釈明などは、3日のブログに書いているので、その繰返しは避けて、今日は、選定の…

題詠100首百人一首

001:咲 (秋月あまね)懊悩の核心部分は伏せおいて軽い話に花を咲かせる 002:飲 (如月綾)飲み込んだ言葉の続きを判っててそれでも気付かぬ振りを続ける 003:育 (シュンイチ)愛すべき無知をひろげてぼくたちは育ちざかりの青春を抱く 004…

題詠100首・百人一首前夜祭(又は前々夜祭又は前々々夜祭)

題詠100首・百人一首前夜祭(又は前々夜祭又は前々々夜祭) この1年間、題詠100首の勝手な選歌を続けて参りましたが、それを土台にしてこれまで同様百人一首を作る積りだということは、既に申し上げた通りです。発端は2005年ですから、今年で10…

題詠100首選歌集(その38&39)・完結

最後の選歌として、昨日に続き25題ずつ、選歌集その38と39をまとめた。これにて選歌は完了である。これからぼつぼつ百人一首にかかろうかと思っている。明日は、これまで通り「前夜祭」を載せ、明後日以降に百人一首本体を載せたいと思っている。 選歌…

題詠100首選歌集(その36&37)

このイベントも昨夜で終わった。今日から、まだ選歌の済んでいない題と作品の落ち穂拾いだ。まとめて進めるのもしんどいので、25題ずつくらいの単位で、いくつかの選歌集に分けようかと思っている。そうなると、今日もう1組、明日か明後日にあと2組とい…

題詠100首選歌集(その34&35)

いよいよ最終日。さすがにかなりペースが上がっている。今日もう1組くらいは選歌集ができそうだが、あるいはくたびれて明日に回すかも知れない。→→夜になって結局もう1組まとまったので、「その35」として、載せることにした。どうせ今日中に完成させるこ…

題詠100首選歌集(その33)

選歌集・その33 003:育(133〜158) (山本左足)僕たちは勝手に育ってきたんだと思う夜更けのマクドナルドで 004:瓶(127〜152) (まる)自家製のピクルスの瓶暗がりに蓋の開く日をひっそりと待つ (青山みのり) 念入りに瓶の支度をととの…

題詠100首選歌集(その32)

選歌集・その32 007:快(117〜142) (鮎美)あのやうな母の遺伝子継ぐ顔をからだのうへに掲ぐる不快 (まる)砂糖壺に入りし蟻の底知れぬ快楽(けらく)を思(も)えば身の慄きぬ (ゆき) 午後九時の新快速の窓硝子呪術師めける女がうつる (ワンコ…

題詠100首選歌集(その31)

選歌集・その31 008:原(117〜143) (鮎美) 金平糖ひとつぶひとつぶ置くやうに原稿用紙を埋めてゆく子よ 009:いずれ(112〜136) (まる)またいずれ会うかもしれず穏やかに別れし夜の月まどかなり (星宮 萩)十年の 月日を隔て 会う友と 別…

題詠100首選歌集(その30)

選歌集・その30 029:スープ(76〜100) (土乃児)母からの荷物にいつも入ってたキャンベルスープの缶と板チョコ (柏井なつ)遠くても一人で生きていけるでしょお湯で溶かせばスープは出来る (小倉るい)徹夜明けインスタントのスープからただよう…

題詠100首選歌集(その29)

締切の今月末も近付いた。投稿数が伸び悩んでいるので、恒例の百人一首がうまくできるかどうか、若干心もとないのだが、去年も何とかなったので、今年も無責任で勝手な試みに取り組んでみたいと思っている。いまとなっては、参加者の皆様のご健走を期待する…

解散・総選挙の狙いは何か

先日朝日新聞の「声」に投稿したのだが、同じような趣旨の投稿がその後いくつか載ってしまったし、社説にも同じようなものが掲載されたので、これから載ることもあるまいと思い、微調整した上でこのブログに掲載することにした。なお、これまでは、そのような…

題詠100首選歌集(その28)

選歌集・その28 006:員(118〜142) (ゆき) 非情なるブザーの鳴りてわたくしは定員といふ枠をはみだす (青山みのり) いずこにも人員整理の波は寄せ月より下り来しかぐや姫 053:藍(51〜75) (佐藤紀子)幾重にも重なり合へる山並みの遠きは…