題詠マラソン秀歌選(過去ログ181〜184+α)

 題詠マラソンもやっと終わった。自ら好んで忙しい思いをしてしまったが、これは自業自得と言うしかない。秀歌選も、やっとこれにて終わりである。

     題詠マラソン秀歌選・過去ログ181〜184+給水所その他

021:うたた寝  村田馨  心地よき揺れにまかせてうたた寝ののち辿り着くゆめが丘駅 
044:香  光森裕樹  逢はぬこときめる坂道まづ椿やがて香りがおちてゆふやみ
054:靴下  久野はすみ  目がさめてまず靴下をさがしおり冬には冬の朝の愉しみ
063:鬼  島田牙城  ゆで卵は塩をたつぷり入れて茹で三鬼をいまだ読み徹し得ず
078:携帯  青山みのり  お下がりの携帯しかとにぎりしめしあわせそうに子の眠りおり
091:暖  荻原裕幸  暖かく母音のひびくたそがれとおもへばやがて諍ひとなる
093:ナイフ  荻原裕幸  けふを切るナイフがあれば切り分けておきたい程の深き群青
098:未来  荻原裕幸  未来ではない方位にも何かあるはずで二人の舳先を向ける
100:マラソン  ひぐらしひなつ  海沿いの国道ゆるくカーブしてマラソン走者が冬陽を運ぶ

 これより、念願の百人一首に取り掛かりたい。一応のデータの蓄積はあるのだが、全体の見直しなども必要なので、あと数日の時間を頂きたい。