年賀状と近況報告

謹賀新年(ハンコのようなデザイン)


 年頭に当たり、皆々様のますますの御健勝と御発展をお祈り申し上げますとともに、今後とも変わらぬ御厚誼を賜りますようお願い申し上げます。
[近況]一昨年秋から我が家を建て替えておりましたが、昨年3月、完成致しました。昨秋には、岩波新書の「新 折々のうた 8 大岡信著」に私の短歌が載りました。今年前半には、「日本語雑記帳(仮題)」なる著書を、新風舎文庫から出版する予定です。詳しくは、私のブログ http://d.hatena.ne.jp/nishinaka/ に記載しております・・・・といった次第にて、さほど退屈もせず、日を送っております。
  
平成18年元旦
                       西中眞二郎(署名)
               住所・電話番号(略) E-mail nisinak001@@ybb.ne.jp(@を一つ消して下さい)

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以上が、今年の私の年賀状です。本物はもちろんタテ書きです。このブログを通して御面識(?)を頂いた皆様にも、この場を利用して、上記年賀状により新年の御挨拶を申し上げます。なお、親戚や共通の知人あてのものは家内と連名にしており、したがって文面も多少は違います。
文面はパソコン印刷ですが、宛名と私自身の署名は、去年まですべて筆で書いておりました。ひところは千通を超えておりましたし、現在でも700通くらいにはなりますので、筆書きもいささか重荷になり、そろそろパソコンでの宛名書きに切り替えようかとも思い、実は今年から、一部はパソコンによる宛名書きに切り替えました。筆による直筆が高校生のころからの習性(?)でしたので、何だか手抜きをしたような「罪の意識」もあり、「やはり、全部手書きにした方が良かったかな」という気がしないでもありません。


ところで、上記年賀状で、「詳しくは私のブログで」と書いておりますので、以下その「詳しく」を書かせて頂きます。なお、その内容は、「不確定小唄」関係を除き、昨年11月27日のブログに書いたものとほぼ同じです。
    <「詳しく」の中身> 平成18年1月1日現在

仕事を退いて2年半になりますが、まずは元気に、さほど退屈もせずに日を送っております。いろいろ気が多いものですから、自分なりに結構忙しくしていると申しても良いのかもしれません。
ワープロ歴は長いものの、パソコンに切り替えてからは2年強、ブログをはじめてからは8カ月強という初心者ですが、いまや、パソコンやブログのない生活は考えられないような状況でもあります。

今日は、PRを兼ねまして、年賀状の補足として、少々近況報告をさせて頂きたいと存じます。
朝日新聞の「折々のうた」に、一昨年夏、私の短歌が掲載されたことは、このブログでも以前書きましたが、このたび本になりました。11月中旬に発行されました岩波新書の「新 折々のうた 8 大岡信著」です。一昨年から昨年にかけての1年くらいの間に「折々のうた」に掲載された全作品をまとめた本です。正直に申して、多分にラッキーな面もあったと思いますが、錚々たる歌人俳人、詩人の方々と肩を並べて掲載されたということを、素直に喜んでおります。
 ちょっと毛色の変わった歌かもしれませんが、次のようなものです。
    「覚めてより耳に離れぬ唄のあり そがまた実に下らぬ唄にて」

②昨年夏、新風舎が募集しておりました新風舎出版賞に応募しましたところ、幸い入賞しました。もっとも上位入賞というわけではありませんが、5487編のうち137編の中に入ったわけですので、約40倍の競争はパスしたわけであり、まんざら捨てたものではないとも思っております。
 同社から出版のお勧めもあり、今年前半には「新風舎文庫」から出版の運びになるだろうと思います。かねがね日本語の表現などに関心を持っており、全くの素人なりに、その類の雑学などをまとめてみたものです。割に肩の凝らない面白い本になるだろうと自惚れておりますので、出版されました際には、よろしくお願い申し上げます。
 「日本語雑記帳―――ことば随筆」というタイトルを一応考えております。

③毎年秋(昨年は11月27日)テレビ東京で放映されております「日本作詩大賞」というテレビの歌謡番組がありますが、その中の新人賞というものにはじめて応募してみました。「不確定小唄」という作品が二次審査まではパスしましたので、これからが難関だとは思いつつも、かすかな期待も抱いていたのですが、「佳作」までには至りませんでした。応募総数1709編、そのうち二次審査までパスしたのが45作品でしたから、これまた40倍程度の競争まではくぐり抜けて来たわけで、私としては満足すべき結果かなとも思っております。
実は、テレビで紹介された佳作までには入っていなかったので、入選は逃したと思っていたのですが、昨大晦日に、主催の日本作詩家協会から送付された入選作品集を見ましたところ、「佳作」の後に「入選」というものがあり、その中にはちゃんと入っていました。先般のブログでは「入選には至らなかった」と書いたのですが、この点は誤解があり、めでたく「入選」していた次第です。その作品集には現物も掲載されていますので、このブログでも御披露しておきたいと思います。
 

    不確定小唄     西中眞二郎作詞
1 父と母とが添わなけりゃ  俺が生まれるわけがない
  そのまた父母が添わなけりゃ  母が生まれるわけもない
  俺は一体だれだろう  どうしてここに居るんだろう      
  ああ判らない  俺の存在不確定            
2 あの日電車に乗らなけりゃ  あの子に出会ったわけがない
  出会わなければそれまでで  あの子と添ったはずがない
  妻は一体だれだろう  どうして横にいるんだろう       
  ああ判らない  女房の存在不確定           
3 よその会社に入ったら  あいつと付き合うわけがない
  毎日小言を食いながら  しごかれ通しのわけがない
  会社は一体何だろう  どうして毎日行くんだろう
  ああ判らない  会社の存在不確定
4 ガラガラポンで籤引いて  世界のカップル変えたなら
  子供らみんな消えてって  見知らぬ子だけが駆け回る
  世界は一体何だろう  どうして地球があるんだろう
  ああ判らない  地球の存在不確定
5 だけど俺たちここに居る  妻や子供もここに居る
  不確定でもそれなりに  いま居るものはそこに居る
  みんなは一体何だろう  それでも地球は回ってる
  ああ判らない  宇宙を貫く不確定

 
お粗末でした。あえてオーバーなキャッチフレーズを申し上げれば、「デカルト以来の人間存在の本質に迫る内容」を狙っているのですが、これはマジメなセリフではありません。

 以上、厚かましく、かつ、恥ずかしげもなく宣伝をさせて頂きました。「数えでは古希」に達したという年齢に免じて、「面の皮の厚さ」をお許し下さい。もともと気が多い方ですから、今年も何かにトライしてみようかなと思ったりしております。