「日本語雑記帳」(PHP「ほんとうの時代」から)

 PHP「ほんとうの時代」という月刊誌の10月号に、粗著についての記事が載ったので、これに悪乗りして、露骨な宣伝をさせて頂きたい。
 中身は御覧の通りの記事なのだが、少し前置きをしておく。
 この記事は、岡田寿彦さんという方が毎号構成しておられるクイズの欄で、『同音漢字四あわせあそび』(違う字で同じ読みのものを、4行の短い文章に1行ごとに織り込んで使う)という言葉遊びを主体としているものである。
 筆者の岡田さんのことと、この文章の中に出て来る「おみ九字あそび」のことは、去年4月29日のこのブログで書いた。また、粗著「日本語雑記帳――ことば随筆」は、今年の5月13日をはじめ、何度かPRさせて頂いている。

   
      漢字で遊ぶ「字遊人」クイズ⑦   岡田寿彦

(前略)
 筆者が考えついたばかりの「同音漢字四あわせ遊び」の作品づくりに熱中して、2,3カ月で564の作品(『ことば遊び同音漢字問題集』<岩波ジュニア新書>に収録)をつくったのは今から十年近く前。
 そのころ、ある集まりで出会った西中眞二郎さんが先日、新刊のご著書『日本語雑記帳――ことば随筆』(新風舎文庫)を送って下さいました。言語学や言語表現の専門家でない人々も、それぞれ自分流の形で開いている、日本語への関心の窓を、より自覚的に、より明確に、より発展的に開いてみせる好著です。
 西中さんにご本のお礼を申し上げる際、思い立って、このページにゲストとしてご登場願えないかとの希望をお伝えしたところ、さっそく「同音漢字四あわせ遊び」の作品を多数お寄せいただきました。
 その中で、とりわけすっきりとした表現になっていると筆者が感じた作品をご紹介しましょう。
  <子>供のころに <故>郷の家で <小>鳥を飼った 回<顧>談
 8月号でご紹介した「おみ九字あそび」の作品も西中さんはつくっておられます。『日本語雑記帳』の末尾に置かれた「ことばで遊ぶ」の章で、その力作をお楽しみ下さい。(後略)
<PHP「ほんとうの時代」10月号から転載>