題詠百首「百人一首」中間報告

       今日の料理[題詠百首・百人一首の作り方]
 

 題詠百首も、いよいよ最後の1月に入りました。去年同様、「百人一首」を作ろうと思い、その下ごしらえとして、逐次「選歌集」を作って、ブログに載せております。選歌集も、10月1日現在52回を数えました。今日は、百人一首の中間報告ということで、これまでの経過とこれからの手順などにつき、少し御説明をしておこうと思います。なお、基本的には去年と同様ですので、去年ブログに書きましたものを御覧になった方にとっては、あまり目新しい話ではありません。
 
 それでは、まず、下ごしらえとしての「選歌集」の作り方から御説明しましょう。まず、ある程度材料が貯まった御題につきまして、題詠百首のサイトから私のドキュメントにコピー致します。現在のところ25首貯まることをメドにしておりますが、その中から、美味しそうな材料を選んで私のドキュメントに残し、それ以外のものは私のドキュメントからは削除しております。もっとも「美味しそうな」というのはあくまでも私の判断ですし、また、そのときどきの体調により私の味覚が変わる場合もありますので、栄養価の高いものや、他の方のお好きな材料を捨ててしまっている場合もあるだろうと思います。この点は、皆様のお許しを頂かなければなりません。
 こうして私のドキュメントに残った材料が10種類(=10の御題)貯まりますと、その中から再度選歌をして「選歌集」としてブログに載せております。選歌の物差しは、やはり私の味覚中心です。


 これまでの数字を申しますと、10月1日現在で私が選歌の対象とした材料が15,723首(主催者のサイトで表示されているトラックバックの合計件数15,823首から、私の投稿分100首を除いた数字)、そのうち選歌集に載せたものが1,820首となっております。この15,723首の中には、不良品(=重複投稿や誤投稿)もありますから、使える材料はこれより少し少なくなっております。これからの傾向は判りませんが、御題001の投稿数が現在317首ですから、おそらく締切りの時点では、トータル2万5000首くらいにはなるのではないかと思います。現在のところ、下ごしらえもボチボチやっていれば足りますが、去年の例からみても、月末には、私も、調理以前の段階の下ごしらえに追われることになるのだと思います。楽しみなような、怖いような、少々複雑な心境です。


 締切りになれば、早速本番の百人一首の料理に掛かることになります。現在の段階ではまだ選定のしようがないのですが、ボチボチ調理の準備に掛かった方が良いだろうと思い、選歌集に載せた材料の整理に掛かっております。去年は、「ワード」で整理したのですが、御題や作者に仕分けするのが大変でしたので、2年目の今年は去年の学習効果を生かして、「エクセル」で整理を始めました。御承知のように、数表用のエクセルですと、並べ替えなどが簡単にできますので、去年よりは手際良く料理できるのではないかとも思っております。もっともこれは調理法が簡単だというだけのことで、美味しさとは関係のない話ですから、不完全ながら美味しいものを作るためには、去年と同じ苦労はあるのでしょう。


 せっかくの「題詠百首」ですから、100の御題からそれぞれ1首ずつ、それも異なる作者の方の作品を選ぶ積りで、これは当然の前提にしております。藤原定家さんが昔々にお作りになった百人一首は、それぞれの農園(=作者)で採れたお野菜の中で、それぞれ一番美味しそうなものを選べば良かったわけですから、ある意味では簡単ですが、こちらはそうは行きません。ある方の農園から大根(=御題)を選べば、別の方の大根がいくら美味しそうでも、もう大根を選ぶわけには行きません。この組合わせが、去年も頭痛の種でしたし、今年もおそらく同じ苦労をすることになるのだろうと思います。ある作品が、その御題の中で一番美味しそうであり、またその作者の作品の中で一番美味しそうなら問題は少ないのですが、そうは行かない場合も多いのです。「この大根は美味しそうだな」と思っても、別の方の作品にもっと美味しそうな大根があれば、そちらを選ぶべきなのでしょう。
 そういった関係で、「ある方の作品の中でベストのものが選ばれず、また、ある御題の作品の中でベストのものが選ばれない」ということも、当然出て来ます。調理法を工夫して、ベスト又はそれに近いものを選ぶようにしたいとは思っているのですが、正直に言ってあまり自信はありません。(いま不用意に「ベスト」という言葉を使ってしまいましたが、これはあくまでも、「その時点での私の味覚から見てのベスト」という意味です。しつこいようですが念のため。)
 去年の百人一首は果たしてどうだったのでしょう。評価して下さった方もおられましたが、御不満な方も多かったのではないかとも思います。「作者」と「御題」の両立という難しい制約の中での選歌ですし、それにもともと私の味覚に基づく勝手気ままな選歌ですから、その辺はお許し頂きたいと思います


 今年のやり方は、以下のような調理法を考えています。①それぞれの御題の中から、相対的に美味しそうなものをいくつか選ぶ。②それぞれの作者の作品の中から、同様に美味しそうなものを選ぶ。これがうまくマッチすれば、それは有力候補になります。問題はその次の段階です。うまくマッチしない作者や御題が出て来た場合には、選択の範囲を少し広げなければならない場合も出て来るでしょうし、場合によっては、当初の「予選」は通過したものの、「選歌集」には載せずに冷蔵庫に入っている作品を解凍しなければならない場合も出て来るかも知れません。なお、私の作品も、選者の役得として、全体の組合わせの様子を見ながら、隠し味として1首入れさせて頂こうと思っております。


 去年は、100題完走された方のみを対象として調理しましたが、今年どうするかはまだ決めておりません。「題詠百首」の趣旨からすれば、完走者だけを対象とすべきなのでしょうが、完走者が100人を少し超える程度ですと、完走者に限るのは少し無理があるのかも知れません。この辺は、材料が出揃ったところで判断することにしたいと思っております。


 もう一つの宿題は、選歌集にはたくさん入っているのに、上記の選別に漏れてしまった方の扱いです。あまり美味しそうでない場合は別ですが、選歌集に入っている作品は、まず美味しいものだと思っておりますので、選歌集にある程度の数が入っている作者のものは、後で調整してお入れする方向で考えたいと思います。もっとも、まだ材料が揃っていないのですから、この辺は取越し苦労になるのかも知れませんし、また、そうなることを期待しております。


 果たしていかなる料理ができますか、あまり期待しないでお待ち頂きたいと存じます。ちょっと気取って「今日のお料理」という形を採ってみたのですが、あまりそれにはふさわしくない御説明になってしまったようです。美味しそうな料理に見えず、食卓に並べる前に食欲が減退されたのではないかと思わないでもありません。