経団連の思い上がり

 正月に、大学時分の友人からメールが来た。年頭に日本経団連が発表したいわゆる「御手洗ビジョン」について、かなり憤慨している。私も全く同感であり、その旨の返信を送った。二人の憤慨の理由は、憲法改正の推進、愛国心の昂揚、国旗・国歌の尊重などの提言に関するものだ。
 経済団体が、国論が分かれている政治的課題につき一方に加担し、自己と直接の利害関係を持たず本来の守備範囲でもないことに口出しすることは、経済団体としての本来の使命を忘れた思い上がりだと思うし、特に、昨今の偏狭な国粋化傾向を助長するような今回のビジョンは、我が国企業の対外経済活動にとってすらプラスになるものとは思われない。
 実は、そんな気持から、朝日新聞の「声」に,「思い上がるな経団連」というタイトルで、元日の初仕事(?)として投稿していた。「声」には、去年1年間に私の投稿が3回掲載されており、一番最近のものは去年の11月末である。そんなところから、内容の出来は別として、今回の掲載はまず無理だろうと思っていたのだが、今日の東京本社版の「声」を見たら、私の投稿とかなり共通点のある投稿が掲載されている。これで、私の投稿がボツになることは、まず確実になった。
 そこで、このブログに掲載して、私なりに経団連に対し異論を唱えておこうと思ったのだが、考えてみると、「スペース・マガジン」に寄稿するという手もある。何度かこのブログにも書いたように、「スペース・マガジン」は日立市で刊行されているタウン誌である。ある御縁で依頼を受け、一昨年から「愚想管見」というタイトルでコラムを持たせて頂いている。稿料は無料だが、公刊されている雑誌に毎月執筆の機会を与えられているということは、「欲求不満」の「年金生活者」たる私にとっては、とてもありがたいことである。
 そんなわけで、同誌の2月号に載せようと思っているのだが、それまで待つのもじれったいので、いわばその先触れとして、予告編(?)を書かせて頂いたところだ。
 その友人への返信で、「パソコンのプリンターを買い替えようかと思っているのだが、経団連の会長会社であるキャノンの製品は買わないことにしたい」と書いたら、その友人から「去年キャノンのプリンターを買ってしまった。痛恨の一事である。」との再度のメールが来た。