題詠百首・私の投稿(006〜020)

 第2便である。昨日も書いたように、一応の候補は最後まで出揃ったのだが、今日のところはボチボチと行くことにして、そろそろ選歌に掛かってみようかとも思う。いずれ明日あたりから、集中豪雨的にまとめて投稿するのかも知れない。


006:使  さまざまな色の若葉を使い分けて佐保姫春をいま作りおり
007:スプーン 鈍角に曲げるどころかポッキリとスプーン折りてマジシャン笑う
008:種  二粒の種より育ちし朝顔がポーチ覆うを妻が自慢す
009:週末 子と孫の帰りて後の週末は妻と二人で碁を打ちており
010:握  お別れの握手をすれば掌に溶け込みそうな小さき手なりき
011:すきま たち込めし雲にすきまのあるらしくスポットライトの如く日の差す
012:赤 知り人も少なくなりしパーティーに赤き酒など黙して飲みぬ
013:スポーツ 久々のカープ連勝夜半近きスポーツニュースを飽かず見ている
014:温 緑濃き中を雨降る温泉場小店の軒端借りてバス待つ
015:一緒 去年まで風呂に一緒に入りいし孫ら今年は付き合いくれず
016:吹 まだ青き稲穂に夏の風吹きて白川郷は草の香りす
017:玉ねぎ 玉ねぎの如きドームの連なれるロシアの町に雪積むらむか
018:酸 酸いも甘いも噛み分けた人となることは至難の技と思うこの頃
019:男 携帯にお辞儀しながら詫びを言う男が通り過ぎて行きけり
020:メトロ 更けし道を少し迷いて歩み来ればメトロマークの灯の温かし