題詠100首投稿(1〜10)

 今年も「題詠100首」が始まった。五十嵐きよみさんという歌人の方が主催しておられる催しで、私は4年目の参加である。出題に添って1首ずつ、順次ブログからトラックバックして投稿する仕組みなのだが、1首だけを載せるのも効率(?)が悪いので、いったん投稿した後でそれを消して、今日投稿した10首をまとめて載せることにした。(一昨年からこの方法を採っている。)
 参加した最初の年から、参加された方の作品から勝手な選歌をし、終了後に百人一首を作ることにしているのだが、今年も、意欲と体力が続く限り、同じことを試みてみる積りである。自分の作品を投稿するまでは、ほかの方の作品は読まない主義にしているので、選歌のためにも、私の作品を早めに投稿する必要がある。そんなわけで、「こなれていないな」「違うテーマの作品もあり得るのではないか」などと思いつつ、欲求不満のままに投稿したものも多い。これから先も、多分そうなるのだろうと思う。それはともかく、これから当分は、ブログに載せるテーマにはこと欠かないのだろうと思う。


001:おはよう
おはようの代わりのセリフ見当たらずモゴモゴと言う午後の出勤
002:次
次は誰の番かなどとは思わずに友の葬儀に連なりていぬ
003:理由
右足の靴下だけがずり落ちる理由(わけ)知らぬまま妻と出掛ける
004:塩
ちょっぴりの塩が汁粉を甘くすると拙なき喩えを倦みつつ話す
005:放
ダム放水入浴禁止の露天風呂川の流れがただ響くのみ
006:ドラマ
ドラマ見ても町や村の名気になりて地理好き我れはやや落ち着かず
007:壁
岸壁にプレジャーボート並びいて瀬戸内海は穏やかな昼
008:守
しっかりしたお骨ですねと墓守は墓移す我に骨を褒めおり
009:会話
他愛なき会にはあれど思惑を秘めたるらしき会話も聞こゆ
010:蝶
台風の過ぎたる庭に白き蝶はかなげに舞う肌寒き朝