題詠100首・完走報告&投稿(81〜100)

昨日予告したように、結局今日完走してしまった。予定通り彼岸の墓参もして来たのだが、これまた危惧通り、その道すがらタバコを買ってしまった。ここ数年、同じようなことの繰り返しだ。
 主催者のブログに登録した完走報告と今日の投稿作品を、以下まとめて掲載する。なお、「100:おやすみ」は、昨日までは「題詠もこれで完走 参加者のみなさまそれではおやすみなさい」という歌を投稿する積りにしていたのだが、少しふざけた感じがしないでもないので、投稿の直前になって気が変わって、別のものに差し替えた。


  完走報告

 さきほど完走しました。例によって少し急ぎ過ぎた感はありますが、これからは自作のことを気にせずに、選歌に掛かることができます。至って、気まぐれ、かつ、勝手な選歌ですが、皆様よろしくお願い致します。


投稿・81〜100

081:嵐
引揚げの途次の嵐を思いみれば我が人生は余生やも知れず
082:研
「御指摘の点は研究してみます」国会答弁ことなく終わる
083:名古屋
名古屋で買い京都で飲みし酒なれば広島までも酔い保つべし
084:球
あの星に小さな我も住みており月面にいま地球が昇る
085:うがい
うがいする音大きければ窓閉めて朝のうがいをせよと妻言う
086:恵
欲言えばきりはなけれど恵まれし人生なるとまずは言わむか
087:天使
看護婦はいずれも天使おそらくは堕天使なるも中にはあらむ
088:錯
パソコンは試行錯誤の繰返し写真の整理がどうにかできた
089: 減
通帳の残額またも減りたると年金生活者我れ預金下ろしおり
090:メダル
賞品のメダルは手製の粘土製ものなき日々を我は過ごせり
091:渇
手洗いにまずは入りて渇きたるのど潤しぬ蒸し暑き午後
092:生い立ち
古希過ぎし齢(よわい)のゆえか生い立ちの知らざるところ兄に聞きおり
093:周
瀬戸内に浮かぶは島か雲影か周りの海はただ光るのみ
094:沈黙
沈黙のしばし続けり不用意に余計なことを我は言いしか
095:しっぽ
ふるさとは金魚に似たる島にしてわが村はそのしっぽに位置す
096:複
若き日の我に複雑な思いあり未知の人の如く我が子の如く
097:訴
別の見方あるとは思えど切々と訴える人に引き込まれおり
098:地下
久々に訪いたるビルの地下街にかって馴染みし食堂のあり
099:勇
勇ましき人らが国を過(あやま)てることを思えり昭和も今も
100: おやすみ
おやすみとの言葉はやさし雨の夜にたとえば捨てた恋の如くに