題詠100首百人一首・予告編

 題詠100首も後1月足らずになった。この催しに参加して以来、終了後に勝手な百人一首を選定している。これまでは、今日11月3日に「百人一首」を載せていたのだが、今年は締切りが1月延びたので、今日のところは手持ち無沙汰の状態だ。「11月3日」ということに格別の意味があったわけではないのだが、多少恰好を付けて「文化の日」に公表するというノルマを自分に課したというわけだ。10月末が締切りで、11月3日に選定というのは、私にとってはかなりしんどい日程ではあったのだが、どこかに目標を置かないとズルズル延びてしまうのも気懸りで、多少無理をして「文化の日」にこじつけたという面もある。
 同じペースで行けば、今年は12月3日に掲載ということになるのだろうが、「12月3日」では格別の意味もないし、例年のしんどさを考えれば、今年は数日後に延ばそうかとも思っている。そうかと言って、「12月8日」ではイメージが悪いので、遅くともそれまでには掲載したいものだと思っている。


 これまでは、「題詠100首」という趣旨に沿って、100題完走した方の作品だけを対象として来た。今年もそうしたいと思っているのだが、現在のところ完走者は100人にわずかに届かない。まだ1月近くあるので、100人を超えることは確実だと思っているが、やはり130〜50人くらいはおられないと、百人一首の母集団としては心細い。まあ、それを超えることは間違いないとは思うが・・・。


 これまでの選定に当たっての一番の悩みは、作者と題とのマトリックスだった。ちょうど100題だから、それぞれの題につき1作品を選び、作者も重複しないようにするのが当然の方針だが、その両者の兼ね合いがなかなかむずかしい。結果として、題との関係で、ある作者のベストの作品(もちろん私の勝手な判断によるものだが・・・)が選ばれず、次善の作品になってしまう場合も出て来る。この点は題別に見ても同様だ。なるべくベストとベストが結びつくように、私なりに努力して来たことではあるが、今年は果たしてどのような結果になるか、楽しみにしつつも気になっているところではある。
 作者中心に選ぶのか、作品中心に選ぶのかという問題もある。これまでは、選歌集に10首以上選んだ方の作品を優先し、残りをそれ以外の方の作品で補充するという方式を採って来た。今年どうするかはまだ決めていないし、10首以上選ばれる方の数も見当が付かないのだが、よほどのことがない限り、「10首」かどうかは別として、同じような方式になるのかなと、漠然と考えている。なお、選者の特権で、私の作品も、補欠あるいはDHとして1首選ばせて頂いている。
 

 そんなわけで、不確定要素が多く、まだ百人一首の製作自体には全く掛かっていない。ただ、作品が全部出揃ったらすぐ作成できるよう、目下のところは個別の選歌と併行して、百人一首のための素材の分類や整理を進めて、いわばデータベースの完成を目指しているところだ。最初の年は勝手が判らないままにワードで整理していたので、整理に無駄な労力を費やしたが、2年目からはエクセルで製表するようにしたので、作者別や題別の整理は随分楽になった。


 ついでに、選歌についての雑談を一つ。以前にも書いたことだが、選歌は、主催者のサイトから、全作品を私のドキュメントにいったん移した上で「予選」を行い、予選通過作のみを私のドキュメントに残した上で、ブログに載せるための選歌をしている。したがって、「予選」はかなり甘い物差しで行い、選歌でやや厳しい物差しを使っている積りなのだが、いったん予選を通した作品を落とすには、かなりの決断を必要とする。読んでいるうちに作品に愛着めいた気持が湧いてくることもその理由の一つだが、もう一つには、主催者のサイトで見たときにはそれほどの作品だと思わなかったものが、いったん予選通過作として整理してみると、光って見えて来るというケースも結構多い。いずれにせよ、私の独断と偏見に基づく刹那的な選歌だから、あまり深刻に考えてもナンセンスだとは思いつつ、思い悩んでしまう(?)ことも稀ではない。


 以上、例年とペースが違っているので、穴埋めを兼ねて百人一首の予告編まで。これからラストスパートをかけられる方はもちろんだが、私にとっても、この月末から来月はじめにかけての数日が勝負(?)である。せいぜい体調を崩さないよう気を付けながら、先日72歳に達した老躯に鞭打ってラストスパートをかけることにしたいと思っている。