題詠100首投稿(051〜060)

 今日は選歌の積りだったのだが、勝手に決めた選歌集の基準(25首以上の題10題)に、わずかなところで届かないので、やむを得ず(?)自作を投稿した。どうも生来のせっかちがいっこうに治らないようだ。
ところで今日は、平成22年2月22日。残念ながら、2時22分には白河夜船だった。


051:番号    公務員試験の受験番号をなぜか未だに忘れずにおり
052:婆     逮捕されし二十面相また登場いかなる手だてで娑婆に出たるや
053:ぽかん   「りんぽかん」なる看板の色あせて裸電球ぶら下がりいき(りんぽかん=隣保館)
054:戯     夏の日はひねもす海と戯れし故郷の空はいつも青空
055:アメリカ  アメリカにアンヴィバレントな感情を持つも我等が世代のゆえか
056:枯     枯れ枝も明るき冬の風情なりて公園の陽の背に温かし
057:台所    南向きなるに故郷の台所記憶辿ればなぜか小暗き
058:脳     「首脳」らはわれより若き人ばかりいつしか我も老いたるものよ
059:病     ニュースすべて異次元として病室のベッドにわれはまどろみており
060:漫画    知的なる男と見しがカバンより漫画取り出し読みはじめたり