題詠100首投稿(091〜100)&完走報告

 3月に入ったと思ったら、今日は寒い一日。日中はこの冬最高の寒さのような気がする。今年はもっとゆっくり走ろうと思っていたのだが、作品が揃ってみればついつい投稿したくなって、心ならずも(?)早々と完走してしまった。


091:旅     本郷の古き旅館に灯の点きて客あるらしく笑い声する
092:烈     地を這いて赤く小さき花咲く庭に台風前の雨足烈し
093:全部    提案の全部には賛成できないと中途半端な異を唱えおり
094:底     歩みたればプールの底のタイル揺らぎ小倉遊亀描く「浴女」を思う
095:黒     風寒き入江の海は黒ずみて雪被りたる岬は低し
096:交差    交差点渡る人波途絶えたれば町静まりし如き心地す
097:換     お向かいの破風に付きたる換気孔眠たげな目で我が家を睨む
098:腕     腕時計外して経の横に置き僧おもむろに読経を始む
099:イコール  AイコールBというのはたやすいが不等記号もたまにはありて
100:福     昭和なる御代の終りし昼下がり冷たき雨の降りいし福岡


完走報告(主催者のブログに報告したもの)
 先ほど完走致しました。素晴らしい機会をお与え下さった五十嵐さんに厚く御礼申し上げます。投稿と併行して選歌を進めておりましたが、これからは選歌に専念し、締切り後の百人一首につなげたいと思っております。ありがとうございました。