題詠１００首投稿（０８１〜０９０）
題詠１００首投稿（０８１〜０９０）
081:配
秋葉原メイド喫茶の女の子我を無視してチラシを配る
082:万
このところ違和感あるは国歌斉唱 万歳三唱 サイレンの音
083:溝
露天風呂の排水溝に紅き葉のひとひら落ちて流され行けり
084:総
総（ふさ）飾り付けた帽子の一年生混みし電車で踏ん張りており
085:フルーツ
無精ひげ生やした男が黙々とフルーツポンチを食べいる茶房
086:貴
高貴なるものの如くに輝きて西日を受けし紅葉華やぐ
087:閉
ペットショップと名を変えていし金魚屋もいつしか閉ざされ風の冷たき
088:湧
浮世絵展出ればたそがれ広重の描きし如き淡き雲湧く
089:成
成功と思いし刹那あっけなくカードの城は崩れて落ちぬ
090:そもそも
そもそもの発端からは離れたる議論が続き我も酔いたり
