題詠2012投稿(051〜060)

題詠2012投稿(051〜060)


051:囲
山間(やまあい)の小学校を囲む如く緑とともに村の広がる
052:世話
世話人になりたるからには例会にまじめに出るのほかにすべなし
053:渋
渋々と出し会なれど懐かしき顔も交えて酒の進みぬ
054:武
関ヶ原深き木立の繁る中をいかにして武者は駆け降りたるや
055:きっと
次回にはきっと出ますと約したる会の日取りがまた近付きぬ
056:晩
その意識なきままに日を送りおれど既に晩年なるやも知れず
057:紐
腰紐を解(ほど)く仕草のなまめきて春の舞台は春の香りす
058:涙
左目の涙は涙管異状ゆえと聞かれぬ前に言い訳をする
059:貝
貝採りに行きし女ら帰り来れば浜辺にわかに華やぎを増す
060:プレゼント
娘よりのバレンタインのプレゼント宅配便で今朝届きたり