題詠100首投稿(066〜070)

             題詠100首投稿


066:浸
古き日の晶子もこの湯に浸りしか男ばかりの出湯はぬるし
067:手帳
やや酔いて手帳に書きし歌一首判読するに苦労しており
068:沼
入水せし娘の伝説残る沼にダケカンバの赤燃ゆるが如し
069:排
温泉の排水溝に流されし小さき虫の行方は知らず
070:しっとり
しっとりと甘き香りの立ちこめし菓子工房に雨の音聞く