平成29年年賀状



 年頭に当たり、皆々様のますますの御健勝と御発展をお祈り申し上げますとともに、今後とも変わらぬ御厚誼を賜りますようお願い申し上げます。
[近況]何かと腹立たしいことの多い昨今の政治や世相ですが、無為徒食に徹しつつ、家内ともどもまずは元気に過ごしております。この年齢になれば、ニュースのないのが一番の幸せかとも思っております。なお、やや詳しい近況はブログに記載致しております。

  平成29年元旦    
                 西中眞二郎(毛筆にて署名)
                             住所・電話番号(略)
                     E-mail nisinak001@@ybb.ne.jp
                     URL http://d.hatena.ne.jp/nishinaka/ 

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 以上が今年の私の年賀状です。本物はタテ書きです。年賀状を省略した方々や、このブログを通して御面識(?)を頂いた皆様にも、この場を利用して、上記年賀状により新年の御挨拶を申し上げます。なお、親戚や共通の知人あてのものは、文面を少し変えて家内と連名にしております。また、機械的に送られる迷惑メールを避けるため、このブログに転記したメールアドレスには「@」を一つ余計に記載しております。
 以前から申し上げておりますように、宛名と私自身の署名は、数年前まではすべて筆で書いておりましたが、宛名は一昨年から全面的にパソコンに頼ることに致しました。高校生のころから毛筆による宛名書きを続けておりましたので、何だか手抜きをしたような「罪の意識」も感じておりますが、相当の負担軽減になったのは事実です。
ところで、上記年賀状で、「詳しくはブログで」と書いておりますので、以下その「詳しく」を書かせて頂きます。
    <「詳しく」の中身> 平成29年1月1日現在

 早いもので、通産省を退官してから29年半になります。考えてみれば、役所勤めの年月よりも、退官後の年月の方が長くなったということで、だんだん骨董品の域に近付いているのかも知れません。最後の職場の南関東自転車競技会会長の職を退いてからでも13年半になりますが、まずは元気に、さほど退屈もせずに日を送っております。いろいろ気が多いものですから、自分なりに結構忙しくしていると申しても良いのかもしれません。
 ワープロからパソコンに切り替えてから13年強、ブログをはじめてから12年弱というパソコン歴ですが、いまや、パソコンやブログのない生活は考えられないような状況でもあります。
 以下、年賀状の補足として、少々近況報告をさせて頂きたいと存じます。


1 五十嵐きよみさんという歌人の方が主宰しておられる「題詠100首」というネット短歌の催しに、12年にわたって参加し、毎年参加者の方の作品を勝手に順次選歌して、このブログに選歌集を掲載した後、その締めくくりとして、催しの終了後、全く勝手・気ままな試みとして、「題詠100首・百人一首」を作って参りました。昨年も選歌までは例年と同じように進めたのですが、百人一首は取りやめに致しました。その最大の理由は、選歌数の減少で、選歌集掲載ゼロという題もあるし、2,3首しかない題もかなりあり、「百人一首」を作ることは不可能に近い状況になったということです。また、主宰者の御意向で、去年からフェイスブックによる投稿ということに変わったのですが、そのせいか例年お馴染みだった方の投稿が随分減り、催しのベースとなる参加者の性格もかなり変わったのではないかという気もします。それに、フェイスブックという閉ざされたサークルの中で互いにじゃれあっているような印象を抱くに至ったのもその理由の一つです。11年続けて来た百人一首を止めるのも心残りではありましたが、考えてみれば、気が進まないままに無理をする必要もない話で、この辺で肩の荷をおろすのも悪くないかなとも思った次第です。それやこれやの理由で、今年からは参加自体もとりやめにしようかとも思っております。


2 一昨年11月、朝日新聞とベネッセが共催している「語彙・読解力検定」の1級を受験し、めでたく合格致しました。その合格体験記が去年1月30日の朝日新聞の夕刊に掲載されましたので、ご披露させて頂きます。(なお、同日のブログにも記載しております。)
  私の合格体験記(1級) 西中眞二郎さん(78歳 東京都・無職)
 いまさら何かの資格が欲しいという年齢でもないのですが、現在の自分自身の立ち位置や頭脳の老化の程度を知りたいとも思い、1級に挑戦してみました。辞書語彙は、年の功もあって割と簡単でしたが、新聞語彙は、時事用語などで頭に入っていないものも多く、自信はありませんでした。どのような問題が出るのか全く予備知識がないまま臨んだ読解力は、難解な長文が多く、頭が固くなっていることを痛感しつつ、60年も前になる大学受験の際の現代文の試験を思い出しました。
 「1級取得はまず無理だろうな」と思いましたが、かなり余裕を持っての合格でした。合格ラインが私の予想より低かったせいもあるのでしょう。試験を受けるのは久々で、心地よい緊張感も味わいました。


3 一昨年は5年に1度の国勢調査の年でした。市町村の人口等を整理するのは若いころからの道楽であり、「市町村盛衰記」(平成16年・出版文化社)という著書もあり、また、昭和60年調査以来、通産省の機関誌である通産ジャーナルという雑誌に、毎回その結果を寄稿していました。前回の平成22年調査につきましてもその積りでいたのですが、同誌が廃刊になったため、自治実務セミナー(第一法規)に掲載させて頂きました。27年調査も結果を整理して文章にしようと思っていたのですが、何かに掲載する心当たりもなく、せめてブログに載せようかとも思ってはいるものの、ついつい億劫になってそのままになっております。気が向けば、遅ればせながらブログに載せようかと思ってはいるのですが、昨今の「億劫病」からすれば、なかなか執筆する意欲が湧いて来ないということも考えられないではありません。


4 数年前から、「ねりま演劇を観る会」という会に参加し、2月に1回、家内ともども近くの練馬文化センターでさまざまなジャンルの観劇をしておりましたが、サークルのリーダーの都合等もあり、昨年一杯で退会することに致しました。


5 郷里山口県の「東京東和町人会」の会長を11年間、同じく「東京大島郡人会」の会長を2年間務めた後、平成22年に次の方にバトンタッチ致しましたが、両会とも引き続き顧問を務めております。また、歴代九州経済産業局長(私の在勤当時は福岡通商産業局長)の会の、代表世話人を務めておりましたが、昨年から若手に後をお願い致しました。


6 私の出身高校である広島県立呉三津田高校の同期会が3年ぶりに呉で開かれましたので、10月に久々に帰呉して参りました。幹事の意向で、今回が最後ということのようであり、懐かしい面々に会うのも、一応最後のチャンスということになりそうです。関東地区の同期会は、30年余り前に私が言い出しっぺになってスタートしたものですが、まだ毎年開かれており、当分続くことを期待しています。なお、母校の関係で、呉市の委嘱を受けて、ここ数年、「くれ観光特使」なるものを仰せつかっております。呉市から頂いた観光特使の名刺の裏が、市内の各種施設の無料入場券になっていますので、私のその名刺の裏側は有価証券(?)です。ご希望があればお送りしますので、お申付け下さい。
 ついでに申し上げれば、呉を舞台にした「この世界の片隅に」というアニメが話題になり、先日見て参りました。なかなか良い映画でしたが、内容に加えて風景や風物など呉の情景が正確に表現されており、懐かしく鑑賞しました。
 もう一つついでに、地縁の関係もあって、広島カープの大ファンです。去年は途中までは随分一喜一憂しましたが、最後はぶっちぎりでリーグ優勝したのは痛快でした。日本シリーズでの敗戦は残念でしたが、今年に期待したいと思います。まずその前に、財力にものを言わせて強化した巨人を潰すのが先決ですが・・・。なお、家内は東京出身ですが、私の影響もあってか、最近では私以上のカープファンです。


7 平成18年に「日本語雑記帳―――ことば随筆」(新風舎文庫)を、平成22年に「第三歌集・古希前後」を北溟社から刊行しましたが、このところ新著の出版のタネもなく、おとなしくしております。そろそろ第4歌集をという気持はありますが、まだはっきりした目算は立っておりません。


8 ザル碁の話になりますが、私の棋力は弱い4段といったところです。目下の手近な碁敵は家内であり、家内は私に4子くらいですから、級位の上の方といったところなのでしょうか。特別のことがない限り、ほとんど毎日2〜3局くらい打っていますから、局数だけで言えばギネスブック・クラスだと思いますが、お互いにあまり上達しているとも思えません。家内との碁のほかに、プロの先生に打って頂く会にも、参加しております。ついでに家内のことに触れておきますと、相変わらずささやかな庭いじりに没頭しており、近所の方から褒められるのが最大の喜びのようです。


9 年齢のせいか、何かと億劫になり、雑文書きも減り、長年にわたる道楽である短歌も、質量ともに下り坂にあるようです。また、やらなければならない雑事も、なかなか手を付ける気にならず、「億劫病」に罹ったかなと思っているところです。体力気力ともに少し活性化を図らねばとも思い、他方、まあこれが老いというものかという下り坂エンジョイの気持も抱いているところです。


 この1年の近況をやや詳しく申し上げれば、以上のようなことです。こうして整理してみますと、従来にも増して「余りたいしたことはしていないな」ということを、改めて感じます。それ以上に、「社会との接点」も、いつの間にか次第に減って来ているような気もします。そうは言っても、この歳になれば、「夫婦ともに元気で、さほど変わったこともない」というのが何よりの朗報なのかも知れませんし、ニュースや世間との関わりが年齢とともに減って来るというのも自然な姿なのかも知れません。
 読み直してみますと、去年の焼き直しが多くお粗末な話ですが、どうかご勘弁下さい。