八月がまた巡って来た。 昭和十九年の八月には実父が戦死、昭和二十年の八月には広島原爆で祖父が死亡した。そして敗戦。幼かった私だが、敗戦の日の虚脱感と不安は、いまでもかなりはっきり覚えている。 重苦しい思い出だけではない。夏休みの間は、近くの…
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