2013-01-01から1年間の記事一覧

題詠100首選歌集(その32)

題詠100首、なかなか投稿が進まないようで、例年より大分遅れている。この分だと完走者が100人に届くかどうかも心配だし、そうなると百人一首の方法も再検討しなければならないのかも知れない。いずれにせよ、もうしばらく様子を見るしかあるまい。 な…

メール不通のお知らせ→訂正

皆々様 西中眞二郎 どういうわけか、昨日から私のパソコンのメールが不調になり、送信はできるのですが、受信が不可能になりました。同じアドレスかどうかは別として、いずれ再開する積りですが、当面受信不能だということをお知らせしておきます。 秋を通り…

題詠100首選歌集(その31)

選歌集・その31 007:別(127〜151) (柳原恵津子)カメラ屋に別売りレンズ並びおりひとつひとつが位相を帯びて (真魚)別人のふりして素知らぬ顔をして同じ車両に前夫は乗りぬ 014:更(102〜126) (牧童)またひとつ色を失い更ける夜に 芒ばか…

名乗り(スペース・マガジン11月号)

例によって、スペース・マガジン(日立市で刊行されているタウン誌)からの転載である。 [愚想管見] 名乗り 西中眞二郎 国会の議員会館に議員を訪問すると、入口の受付で、氏名や所属、用件などを受付票に記載し、電話で取り次いで貰う仕組みになっている。…

題詠100首選歌集(その30)

選歌集・その30 013:極(102〜126) (新藤ゆゆ)暫くはぼんやりしてていいのかもしれない空は極めてあおい (今泉洋子)前置きを激暑極暑と書き出せばなほ暑くなる真夏日の午後 (白亜)極小の単位さしつつ君は説く 消えゆく星の砂のながれを 028:…

題詠100首選歌集(その29)

選歌集・その29 006:券(126〜150) (深森千夜)君と観た映画の半券貼るたびに厚みを増していく革の手帳 (焼きみかん)母にあげた肩たたき券は使われることなく有効期限を過ぎた 011:習(102〜126) (ichiei)あいつから習った酒の飲み方を…

題詠100首選歌集(その28)

選歌集・その28 002:甘(141〜166) (葉月きらら)酔いそうで人差し指でかきまぜた甘い言葉とグラスの氷 (鈴木麦太朗)ほどほどがもてはやされる現世かな缶コーヒーが微妙に甘い (柳原恵津子)棒アイスが今日は美味しい人形町あたりは甘酒まつり…

題詠100首選歌集(その27)

選歌集・その27043:慣(52〜76) (じゃこ)慣れている人に聞いてと先輩が慣れた口調で言って立ち去る (五十嵐きよみ)聞き慣れた旋律なのに曲名がなかなか浮かばないもどかしさ 045:喋(52〜76) (夏樹かのこ)蝶に似たお喋りだから今はまだ淡…

題詠100首選歌集(その26)

<ご存じない方のために、時折書いている注釈> 五十嵐きよみさんという歌人の方が主催しておられるネット短歌の催し(年初に100の題が示され、その順を追ってトラックバックで投稿して行くシステム)に私も参加して9年目になる。私の投稿を先行させつつ…

東京五輪の功罪(スペース・マガジン10月号)

例によって、スペース・マガジン(日立市で刊行されているタウン誌)からの転載である。 [愚想管見] 東京五輪の功罪 西中眞二郎 2020年オリンピックの東京開催が決まった。関係者の方々のご苦労に対し、まずは、おめでとうと申し上げておこう。しかし、…

題詠100首選歌集(その25)

選歌集・その25 003:各(131〜155) (桜葉明美)関係者各位に告げていることと別の想いを書いてまた消す (kei)たくさんの秋が次々乗ってくる夕日色した各駅停車 (深森千夜)各駅に停まる電車で旅をして海が見えたら降りてみようか (黒崎聡美)…

題詠100首選歌集(その24)

選歌集・その24 005:叫(126〜150) (葉月きらら)あの人に逢えない時間刻むよう叫びにも似た剥げたペディキュア 008:瞬(105〜129) (桔梗)真夜中にまぶたを閉じる瞬間は夢と現のあわいを生きる (kei)知らぬ人同士が不意に話し出す夕暮れ…